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シンガポールにはどんなビールがある?
熱帯のシンガポールでは、冷えたビールは欠かせない存在です。ホーカーセンターのメニューにはラガーが並び、夜のクラークキーでは、川沿いのテラス席でクラフトビールを楽しむ観光客の姿が目立ちます。でも「シンガポールのビールといえば何?」と聞かれると、タイガーしか思い浮かばない方も多いのではないでしょうか。
シンガポールには、定番の老舗ラガーから個性豊かなクラフトビールまで、旅行者が楽しめる銘柄が揃っています。この記事では、旅行者が現地で迷わず選べるよう、おすすめビール7選を場面・味わい・入手場所とともに紹介します。
- シンガポールのビール文化と主なスタイル
- 定番ラガーからクラフトビールまでおすすめ7選の味わいと特徴
- ホーカーセンター・バー・ブルーパブそれぞれの楽しみ方
- お土産にも使えるシンガポールビールの選び方
シンガポールのビール文化・基礎知識
熱帯の夜に飲むビールの話
年間を通じて気温30℃前後が続くシンガポールでは、冷えたビールは単なる飲み物ではなく、ひとつの「文化」です。ホーカーセンター(屋外フードコート)のプラスチックチェアに座り、チリクラブや海南チキンライスと一緒に、大ジョッキやグループ向けのビアタワー(卓上ビールサーバー)を傾けるのが、旅行者にとっても定番の過ごし方になっています。
一方で、シンガポールはアルコールへの税率が高く、ビールの価格は東南アジアの中でも割高です。バーやレストランでのビール1杯はS$12〜20程度(2026年時点の相場)が目安で、スーパーマーケットやコンビニならS$3〜5前後で購入できます。ホーカーセンターの「ビアレディ」と呼ばれる飲料スタンドで購入するのが、コストパフォーマンスの良い楽しみ方として旅行者にも人気です。
シンガポールビールの主なスタイル
| スタイル | 特徴 | 代表銘柄 |
|---|---|---|
| ペールラガー | 熱帯気候に合わせた軽やかで爽快な飲み口。苦みは控えめ | Tiger Beer |
| ピルスナー | ヨーロッパ産ホップを使ったクリーンで軽快なラガー | Anchor Beer |
| ストロングラガー | アルコール度数が高めでモルトの風味が豊か | Baron’s Strong Brew |
| クラフトIPA・ペールエール | ホップの香りと個性を前面に出した醸造家のビール | Brewerkz、Lion Brewery Co |
| ローカルフレーバービール | シンガポール固有の食材・文化からインスピレーションを得たクラフト | The 1925 Liang Teh、RedDot Monster Green |
おすすめ銘柄7選
1. タイガービール(Tiger Beer)

| スタイル | ペールラガー(ピルスナースタイル) |
| アルコール度数 | 5.0% |
| 醸造所 | Heineken Asia Pacific(シンガポール) |
| 創業年 | 1932年 |
| 定番度 | ★★★ |
シンガポールのビールといえば、まずこれ。キリっと冷えたグラスに注ぐと黄金色の液体がきれいに輝き、一口飲めば熱帯の湿気をふっと吹き飛ばすようなクリスプな爽快感が走ります。苦みはほどよく、後味はすっきりとクリーン。「重くなく、飲み疲れしない」のが最大の魅力で、チリクラブやホーカーセンターのご飯系料理との相性は抜群です。
シンガポール国内のスーパー・コンビニ・バー・レストランほぼどこでも手に入り、ホーカーセンターでも必ずビアレディが扱っています。「迷ったらタイガー」——それが現地の旅行者の合言葉です。
2. アンカービール(Anchor Beer)

| スタイル | ジャーマンピルスナー(スタンダード)/ストロングラガー(ストロング) |
| アルコール度数 | 3.8%(ピルスナー)/7.2%(アンカーストロング) |
| 醸造所 | Asia Pacific Breweries Singapore(シンガポール) |
| 創業年 | 1933年 |
| 定番度 | ★★★ |
ホーカーセンターの常連が迷わず手に伸ばす「庶民の一杯」がこのアンカービール。度数3.8%とタイガーより低めで、ライトでクリーンな飲み口は食事の邪魔をしないやさしいタイプです。ロティプラタやナシレマなどマレー系・インド系料理との相性も抜群で、気づけばお代わりしているビールです。
スーパーやコンビニでの価格もタイガーに比べわずかに安く、ホーカーセンターでも定番です。よりアルコールをしっかり感じたい夜には、アンカーストロング(7.2%)を選ぶ地元の常連スタイルも試してみてください。
3. バロンズ・ストロングブリュー(Baron’s Strong Brew)
| スタイル | ヨーロピアンストロングラガー |
| アルコール度数 | 8.8% |
| 醸造所 | Asia Pacific Breweries Singapore(シンガポール) |
| 創業年 | 1997年 |
| 定番度 | ★★ |
度数8.8%のこの一本は、シンガポールのビール棚の中でもひときわ存在感を放ちます。ドイツ産の醸造技術とヨーロッパ産の最高級ホップ・モルトを使い、モルティで豊かな風味とスムーズな後味が特徴。「缶1本でしっかり酔いたい夜」に選ばれる、コストパフォーマンス重視のシンガポール流プレミアムビールです。
スーパーや空港免税店で手に入るので、旅の最終日に空港でまとめ買いしていくお土産としても人気があります。飲み慣れていない方は食事と一緒に少しずつ楽しむのがおすすめです。
4. ブリュワーズ(Brewerkz)
| スタイル | イングリッシュスタイルIPA(他多数) |
| アルコール度数 | 5.0%(IPA) |
| 醸造所 | Brewerkz(シンガポール川沿い・リバーサイドポイント) |
| 創業年 | 1997年 |
| 定番度 | ★★ |
シンガポール川を望む絶好のロケーションに構えるBrewerkzの看板IPAは、ホップの香りとモルトの甘みがうまくバランスした飲みやすい一杯。苦すぎず、「クラフトビール初挑戦」という方でも抵抗なく楽しめます。シンガポールのクラフトシーンを長年牽引してきた老舗の味を、川沿いのテラス席で体感してみてください。
タップルームはリバーサイドポイントにあり、シンガポール川沿いのテラス席でビールを片手に夕景を眺めるのは、旅行者にとって忘れられない体験になるはずです。缶製品は市内の酒屋やオンラインでも購入できます。「現地のクラフトビールを体験してみたい」という方に、まず足を運んでほしい場所です。
5. ライオン・ブルワリー・コー(Lion Brewery Co)

| スタイル | ペールエール |
| アルコール度数 | 4.5% |
| 醸造所 | Lion Brewery Co(チャイナタウン近く・36 Club Street) |
| 創業年 | 2018年 |
| 定番度 | ★ |
チャイナタウンの入り口、Club Streetに2018年オープンしたLion Brewery Co。看板のStraits Pale Ale(ストレイツ・ペールエール)は、パッションフルーツとライチを思わせるトロピカルなフルーツノートが香り、熱帯の空気によく馴染む爽やかな一杯です。「シンガポールの海峡」にインスピレーションを得た名前のとおり、港町らしい開放感と果実感が同居しています。
タップルームはおしゃれなショップハウス(植民地時代の長屋建築)を改装した空間で、インスタ映えするバーとして旅行者にも人気が高まっています。ニトロスタウトも試してみる価値あり——シンガポール初の缶入りニトロクラフトビールとして話題を集めた一品です。
6. レッドドット・ブリューハウス モンスターグリーンラガー(RedDot BrewHouse Monster Green Lager)
| スタイル | ハーブ&スパイスビール(スピルリナ注入ラガー) |
| アルコール度数 | 5.0% |
| 醸造所 | RedDot BrewHouse(デンプシーヒル) |
| 創業年 | 2007年 |
| 定番度 | ★ |
グラスに注いだ瞬間、鮮やかなグリーンの色に思わず目が引き付けられます。天然藻類・スピルリナを加えて仕上げたこのビールは、見た目のインパクトとは裏腹に、シトラスとモルトが柔らかく香るクリスプな飲み口。シャンパンのような爽快感があり、熱帯のデンプシーヒルの緑あふれる空間で飲むと、雰囲気とビールがぴったり重なります。
デンプシーヒルはセントーサやオーチャードとはひと味違う、緑に囲まれた大人の観光スポット。「他では絶対飲めないビールを探したい」という旅行者に、ここRedDotは外せない目的地です。グリーンのビールを片手に、熱帯の木々に囲まれたテラスでゆっくり過ごす時間は、シンガポール旅行の隠れた名シーンになるはずです。
7. ザ1925ブルーイング・コー(The 1925 Brewing Co.)
| 醸造所 | The 1925 Brewing Co.(ジュチャット・シンガポール) |
| 創業年 | 2013年 |
| 代表銘柄 | Yellow Van Pale Ale(4.8%)/Liang Teh Lager(4.8%) |
| 定番度 | ★ |
テオチュー(潮州)文化をルーツに持つシンガポールの家族経営ブリュワリー。シトラホップを主体にしたYellow Van Pale Aleは、柑橘の香りと穏やかな苦みが特徴で、暑い昼間でも飲み飽きません。Singapore Airlinesの機内でも取り扱われており、シンガポールを代表するクラフトとして認知されています。
もう一方の看板ビールLiang Teh Lager(梁茶ラガー)は、シンガポールで親しまれる菊の花の冷茶「梁茶(リャンチャー)」にインスパイアされた一本。白菊花エキスを加えたクリスプなラガーで、フローラルな香りが印象的。「シンガポールらしいお土産ビールを持ち帰りたい」という方に特におすすめです。ジュチャット地区のカラフルなペラナカン建築が並ぶ観光エリアに直営店があり、食事と一緒に楽しめます。
お土産におすすめの銘柄
シンガポールのビールをお土産にするなら、以下の3本が特に喜ばれます。
| 銘柄 | おすすめポイント | 入手場所 |
|---|---|---|
| Tiger Beer | シンガポールといえばこれ。誰もが知る定番で外れなし | 空港・スーパー・コンビニ |
| Baron’s Strong Brew | 8.8%の個性派。「珍しいビール好き」の友人に | 空港免税店・スーパー |
| The 1925 Liang Teh | 菊花エキス入りという唯一無二の個性。話題のギフトに最適 | 直営店・オンラインショップ |
チャンギ国際空港の免税店ではタイガービールやバロンズ・ストロングブリューの6本・12本パックが購入できます。出国審査後のエリアで購入できるので、重い荷物を持って市内を歩く必要がなく便利です。
なお、日本への酒類の持ち込みは1本760mlのもの3本まで(合計約2,280ml)が免税範囲です。一般的な330ml缶であれば約6〜7本まで免税となりますが、それ以上は帰国時に申告が必要になる点にご注意ください。
シンガポールでのビールの楽しみ方
ホーカーセンターで「ビアレディ」を探す
シンガポールで最もローカルなビールの飲み方が、ホーカーセンターの「ビアレディ」スタンドです。Maxwell Food Centre・Lau Pa Sat・Old Airport Road Food Centreなど有名ホーカーセンターには飲料専門のスタンドがあり、冷えたタイガーやアンカーをジョッキや瓶で注文できます。屋外の蒸し暑さの中で食べるチキンライスやサテとの組み合わせは、エアコンの効いたレストランでは味わえない体験です。
クラークキーとリバーサイドのバーエリア
夜のビールを楽しむなら、クラークキー(Clarke Quay)周辺のバーエリアが定番です。シンガポール川沿いに多数のバーが立ち並び、タイガーやクラフトビールをテラス席で楽しめます。すぐ近くのリバーサイドポイントにはBrewerkzのタップルームもあり、醸造所直送のクラフトビールをその場で飲む体験ができます。
クラフトビール専門店でシンガポール産を飲み比べ
シンガポールのクラフトビールシーンは2010年代以降に急成長し、チャイナタウン・ジュチャット・デンプシーヒルなどエリアごとに個性的な醸造所がタップルームを構えています。Lion Brewery Co(Club Street)、RedDot BrewHouse(デンプシーヒル)、The 1925 Brewing Co(ジュチャット)を回るクラフトビール巡りは、シンガポールの新しい旅の楽しみ方として人気が出ています。
まとめ
定番のタイガーとアンカーをホーカーセンターで押さえたら、時間があればBrewerkzやLion Brewery Co、RedDotのタップルームへ足を伸ばしてみてください。それぞれの場所ならではの体験が、シンガポールのビールを旅の記憶に変えてくれます。
