カナダのお酒事情
「カナダの人はどんなお酒を飲むの?」と聞かれると、あまり想像できない人も多いかもしれません。
有名なところでは、カナディアンウイスキーは世界5大ウイスキーの一つ。Crown RoyalやCanadian Clubは世界中で流通しています。ワイン好きならアイスワインをご存知かもしれません。カナダは世界有数のアイスワイン産地で、現地のお土産としても定番です。
そしてカナダ人がバーで日常的に飲んでいるのがビール。MolsonやLabattといった大手ブランドは北米全土に広がり、近年はバンクーバーやトロントを中心にクラフトビールシーンも急成長しています。
この記事では、カナダ旅行中に現地のバーやスーパーで出会える定番ビール銘柄を厳選して紹介します。
この記事でわかること
- カナダで実際にバーやお店で出会える定番ビール10選
- それぞれの味わい・飲み口・どんな場面に合うか
- バンクーバー・トロント・ケベックなど地域別のおすすめ銘柄
- アルコール度数・スタイルの比較情報
カナダのビールおすすめ10選
1. Molson(モルソン)
| 醸造所 | Molson Brewery(創業1786年) |
| 産地 | モントリオール・ケベック州 |
| アルコール度数 | 5.0% |
| スタイル | North American Lager |
| 現地入手 | The Beer Store・LCBO・リカーストア・バー全般(スーパーでの販売は州により異なる) |
| 定番度 | ★★★ |

キンキンに冷えたグラスで飲む一口目のすっきり感——モルソン・カナディアンはまさにそれを体現する一本です。軽やかなボディにほのかなモルトの甘みがあり、後味はとてもクリーン。「とりあえず何か飲みたい」というときにカナダ人が自然と手を伸ばすビールで、どんなバーでもほぼ必ずタップかボトルで置いてあります。スポーツ観戦のお供にも、旅の最初の一杯にも、迷ったらこれを頼めば間違いなし。
2. Labatt(ラバット)
| 醸造所 | Labatt Brewing Company(創業1847年) |
| 産地 | ロンドン・オンタリオ州 |
| アルコール度数 | 5.0% |
| スタイル | North American Lager |
| 現地入手 | The Beer Store・LCBO・リカーストア・バー全般(スーパーでの販売は州により異なる) |
| 定番度 | ★★★ |

爽やかなホップの香りとほのかなフルーティーさが漂うラバット・ブルー。モルソン・カナディアンと並んでカナダを代表する二大ブランドのひとつで、キンキンに冷えた缶で飲むのがカナダ流です。軽すぎず、重すぎない絶妙なバランスが、アウトドアでも、スタジアムでも、パブでも飽きずに飲み続けられる理由。「ブルー」の愛称で親しまれ、地元カナダ人に何十年も愛されてきた定番中の定番です。
3. Moosehead(ムースヘッド)
| 醸造所 | Moosehead Breweries(創業1867年) |
| 産地 | セントジョン・ニューブランズウィック州 |
| アルコール度数 | 5.0% |
| スタイル | North American Lager |
| 特記事項 | カナダ最古の独立系醸造所(現在6代目Olandファミリー) |
| 現地入手 | The Beer Store・LCBO・リカーストア・バー全般(スーパーでの販売は州により異なる) |
| 定番度 | ★★ |
大西洋に面したニューブランズウィック州の清らかな水で仕込まれた、すっきりとしたラガー。飲み口はクリーンでクセがなく、後味にほのかなホップのさわやかさが残ります。ムースヘッドのボトルを手にするだけで、カナダ東海岸の空気感が伝わってくるようです。ハリファックスやノバスコシア周辺を旅するなら、地元のパブでぜひ一度オーダーしてみてください。
4. Alexander Keith’s(アレクサンダー・キース)
| 醸造所 | Alexander Keith’s Brewery(創業1820年) |
| 産地 | ハリファックス・ノバスコシア州 |
| アルコール度数 | 5.0% |
| スタイル | North American IPA(苦みは穏やかで飲みやすい) |
| 現地入手 | The Beer Store・LCBO・リカーストア・バー全般(スーパーでの販売は州により異なる) |
| 定番度 | ★★ |

「IPA」という名前を聞いて身構えた方、安心してください。アレクサンダー・キースのIPAは、草花のようなやさしいホップの香りと、なめらかでふくよかな麦芽の甘みが主役。苦みはびっくりするほど穏やかで、まるでゴールデンエールのような飲みやすさです。ハリファックスで生まれたこのビールは、大西洋岸カナダで抜群の知名度を誇ります。発祥の地で「A Keith’s, please」と頼む体験は、旅の記憶に残るはずです。
5. Kokanee(コカニー)
| 醸造所 | Columbia Brewery(創業1959年) |
| 産地 | クレストン・ブリティッシュコロンビア州 |
| アルコール度数 | 5.0% |
| スタイル | North American Lager |
| 特記事項 | BC州で絶大な地域人気。バンクーバー・ウィスラーで特に入手しやすい |
| 現地入手 | BC Liquor Store・バー全般(スーパーでの販売は一部店舗に限られる) |
| 定番度 | ★★ |
コロンビア山脈の氷河由来の湧水で仕込まれたコカニーは、BC州を代表するキンキンに冷えた一杯。口に含んだ瞬間に広がるすっきりとした爽快感は、ウィスラーのゲレンデで滑った後や、バンクーバーのバーでの乾杯にぴったりです。苦みは控えめで飲み口はとてもクリーン。ビールが苦手な方でもゴクゴク飲めてしまう、気づけば何杯目かわからなくなるタイプのビールです。BC州を訪れたら、地元の味として必ず試してみてください。

6. Sleeman(スリーマン)
| 醸造所 | Sleeman Breweries(家族創業1836年、現醸造所1988年再オープン) |
| 産地 | グエルフ・オンタリオ州 |
| アルコール度数 | 5.0% |
| スタイル | Cream Ale |
| 特記事項 | 2006年にサッポロビールが約4億カナダドルで買収 |
| 現地入手 | The Beer Store・LCBO・リカーストア・バー全般(スーパーでの販売は州により異なる) |
| 定番度 | ★★ |
ラガーのすっきり感と、エールのふくよかなまろやかさが絶妙にブレンドされたクリームエール。口に含むとなめらかで、後味はやさしくスッと消えていきます。苦みが苦手な方や、ビールを飲み慣れていない方でもスルスルと飲めてしまう不思議な一本です。ガラス瓶がクリアで中身が見えるデザインも特徴的で、バーカウンターでひと際目を引きます。トロントやオンタリオを旅するなら、一度試してみてほしい地元の定番です。
7. Steam Whistle(スチームウィッスル)
| 醸造所 | Steam Whistle Brewing(創業2000年) |
| 産地 | トロント・オンタリオ州(CN Towerそばジョン・ストリート・ラウンドハウス内) |
| アルコール度数 | 5.0% |
| スタイル | Bohemian Czech-style Pilsner |
| 見学・試飲 | CN Towerそばのラウンドハウス公園内直営醸造所で可能 |
| 定番度 | ★★ |

CN Towerのすぐ横、歴史ある機関車修理場を改装した醸造所から生まれるスチームウィッスル・ピルスナー。チェコスタイルにインスパイアされた黄金色の液体は、フローラルなホップの香りがふわっと広がり、麦芽のやさしい甘みとのバランスが絶妙です。後味にほどよいキレがあり、一口飲むごとにもう一口飲みたくなる完成度の高さ。トロント観光の合間にラウンドハウス公園内の直営醸造所へ立ち寄って、できたてを飲む体験は特別な思い出になります。
8. Creemore Springs(クリーモア・スプリングス)
| 醸造所 | Creemore Springs Brewery(創業1987年) |
| 産地 | クリーモア・オンタリオ州 |
| アルコール度数 | 5.0% |
| スタイル | Premium Amber Lager |
| 製法の特徴 | 防腐剤不使用・無ろ過・天然湧水使用 |
| 定番度 | ★★ |

琥珀色に輝く液体をグラスに注いだ瞬間から、キャラメルのような甘い香りがふわりと漂います。一口飲めば、モルトの豊かなコクとやさしいホップの苦みが口の中でゆっくりと広がり、余韻がじっくり続く——これがクリーモアスプリングスの醍醐味です。防腐剤不使用・無ろ過で仕上げた天然湧水仕込みのラガーは、カナダで飲める「ちょっとプレミアムな一杯」として特別な存在感を放っています。ステーキやグリル料理と一緒に味わうと、その実力がより際立ちます。
9. Big Rock(ビッグロック)
| 醸造所 | Big Rock Brewery(創業1985年) |
| 産地 | カルガリー・アルバータ州 |
| アルコール度数 | 5.0% |
| スタイル | English-style Brown Ale |
| 見学・試飲 | カルガリー直営醸造所でビールツアーと試飲が可能 |
| 定番度 | ★★ |
カルガリーのパブでビッグロックを注文すると、グラスに注がれた茶色がかった琥珀色の液体から、トーストしたパンとキャラメルのような香ばしい香りが立ち上がります。飲んでみると、麦芽の甘みとナッツのような風味がじわりと広がり、仕上げはすっきりとクリーン。重たすぎず、でもしっかりと飲みごたえがある——ラガー一辺倒だったカナダのビール文化を変えた先駆けが、このトラディショナルエールです。ロッキー山脈への玄関口カルガリーを訪れるなら、地元のブラウンエールで旅を締めくくってみてください。

10. Unibroue(ユニブルー)
| 醸造所 | Unibroue(創業1990年) |
| 産地 | シャンブリー・ケベック州 |
| アルコール度数 | 9.0% |
| スタイル | Belgian-style Tripel |
| 注意 | アルコール度数9.0%と高め。飲み過ぎに注意 |
| 定番度 | ★★ |

「世界の終わり」という名のビールが、こんなにも華やかでエレガントだとは——。ケベック州発のラ・ファン・デュ・モンドは、黄金色に輝く液体の中に、熟したフルーツ、スパイス、そして麦の甘みが複雑に絡み合う、飲む芸術品のようなベルジャンエールです。度数9%とは思えないほどなめらかな飲み口で、気づいたら一本空いている危険なおいしさ。ケベック・シティやモントリオールを旅するなら、夜のレストランやバーでぜひグラスに注いでもらってください。カナダのビールの世界がこんなに奥深いと気づく、一杯です。
まとめ
おすすめ10選で、ウイスキーだけでなくビールも人気が高いことがわかっていただけたかと思います。カナダの広大な自然と文化の多様性が、グラスの中にも詰まっています。最後に、お土産におすすめの銘柄を紹介して締めたいと思います。
お土産におすすめの銘柄
- Molson(モルソン):カナダのビールといえばまずはこれ。パッケージもカナダ感たっぷり。
- Steam Whistle(スチームウィッスル):真緑の外観がインパクト大。トロントへ行くならこれ。
- Creemore Springs(クリーモア・スプリングス):パッケージがかっこいい!
