オーストリアの人気ビール銘柄まとめ|有名ブランド・おすすめ種類【ウィーン定番&お土産】

オーストリアのビールアイキャッチ 世界のお酒

「音楽とカフェの都」という優雅なイメージの強いオーストリアだが、実は世界有数のビール大国であることをご存じだろうか。

この記事でわかること

  • 世界3位!オーストリアのビール事情
  • 定番から最新クラフトまで「主要10銘柄」の特徴
  • 現地で迷わない!お土産にぴったりの銘柄

実はオーストリア、国民一人当たりの年間ビール消費量が104.6L(2024年データ)で世界第3位を誇る。日本の消費量(33.7L)と比較すると、なんと約3倍!

隣国のドイツやベルギーの影に隠れがちだが、これだけ愛飲されている国のビールが美味しくないわけがない。街の至る所に歴史ある醸造所が点在し、独自の進化を遂げたオーストリアビールの世界を、現地在住気分でご紹介していく。

出典:キリンホールディングス「2024年世界主要国のビール消費量」

オーストリアのビール10選

定番度の目安: ★★★=全国流通の大手 / ★★=中規模・地域ブランド / ★=小規模・限定流通


Gösser(ゲッサー)

創業:1860年
醸造所: Brauerei Göss(レオーベン)
スタイル:ラガー(メルツェン)
定番度:★★★

オーストリア最大のビールグループ「Brau Union Österreich AG(ブラウ・ユニオン)」の傘下。オーストリアで最も認知度が高く、販売量もトップの不動の国民的ブランドだ。
麦の甘みとコクがより豊かに感じられるのが特徴で、「迷ったらこれ」と言える銘柄。ピルスナーをよく飲む日本人の口にもよく合う味わいで、王道の味を楽しみたい人に最適だ。

メルツェン(Märzen)とは? オーストリアやドイツで主流のラガービールの一種。黄金〜やや琥珀色の色調で、日本の一般的なピルスナーに比べると、麦芽の豊かなコクと飲み応えがあるのが特徴だ。

・ラインナップ

  • Gösser Märzen 5.2%:定番のラガー。黄金色で、麦芽の甘みとホップの苦味が特徴。
  • Gösser Biostoff 4.8%:オーガニック原料を使用したビール。少し軽めの味わい。
  • Gösser NaturRadler 2.2%:ビールとレモネードを合わせた“ラドラー”。暑い季節に最適で、ノンアル版も人気。

Gösser Beer

出典:Wikimedia Commons(Author: Dining Car from Wien / CC BY-SA 2.0)

Ottakringer(オッタクリンガー)

創業: 1837年
醸造所: Ottakringer Brauerei(ウィーン)
スタイル: ラガー(ヘレス / ウィーンラガー)
定番度: ★★★

ウィーンを代表する独立系大手ビールブランドで、ウィーン市民の「ソウルドリンク」。市内に大規模な醸造所を構える。黄色いパッケージがトレードマークで、ウィーンのスーパーやイベント会場では必ずと言っていいほど見かける。
味わいは軽やかで、後味がスッキリしているのが特徴。食事を選ばずゴクゴク飲める「これぞウィーンの日常」という地元で親しまれている銘柄だ。

ヘレス(Helles)とは? ドイツ南部発祥の淡色ラガー。苦みが少なく、ほんのり甘さを感じるビールで、初心者にも人気が高い。

・ラインナップ

  • Ottakringer Helles 5.2%:定番ライン。透き通った黄金色とバランスの良い苦味、軽やかな甘みが楽しめる。
  • Ottakringer Wiener Original 5.3%:100年以上前のレシピを再現。香ばしい麦芽の香りと琥珀色が美しいプレミアムな一本。
  • Ottakringer Radler Citrus 2.0%:4種の柑橘をブレンドした爽快なラドラー。夏の暑い時期に最適。

Ottakringer Beer

出典:Wikimedia Commons(Author: JIP / CC BY-SA 4.0)

Stiegl(シュティーグル)

創業: 1492年
醸造所: Stieglbrauerei zu Salzburg(ザルツブルク)
スタイル: ラガー(メルツェン)
定番度: ★★★

コロンブスがアメリカ大陸に到達した年と同じ、1492年に醸造を開始した500年以上の歴史を持つ老舗ブルワリーだ。モーツァルトも愛飲していたという記録もあり、歴史の深さは折り紙付き。「階段(Stiegl)」がトレードマークのザルツブルクを代表する銘柄で、オーストリア全土で絶大な人気を誇る。
味わいはクリアでバランスが良く、雑味のない「純粋なビールの美味しさ」を体感できる。ホップの香りが上品に立ち、後味のキレが良いのが特徴だ。

・ラインナップ

  • Stiegl-Goldbräu 5.0%:看板商品。力強い泡立ちとフレッシュな香り、マイルドな苦味が特徴。
  • Stiegl-Hell 4.5%:明るい黄金色の爽やかなビール。軽快な飲み口で食事に合わせやすい。
  • Stiegl-Grapefruit Radler 2.0%:本物のグレープフルーツ果汁を使う、甘酸っぱく爽快なラドラー。

Stiegl Beer

出典:Wikimedia Commons(Author: Dan Karran / CC BY-SA 2.5)

Puntigam(プンティガム)

創業: 1838年
醸造所: Brauerei Puntigam(グラーツ)
スタイル: ラガー(メルツェン)
定番度: ★★★

オーストリア第2の都市グラーツを本拠地とする、国内最大級のシェアを誇るブランド。「Das bierige Bier(ビールらしいビール)」というキャッチコピーの通り、ストレートな旨さが老若男女に愛されている。
味わいはマイルドで、苦味やクセが抑えられているのが特徴。喉越しがスムーズで重たさがなく、「何杯でも飲めてしまう」飲みやすさがある。

・ラインナップ

  • Puntigamer Das bierige Bier 5.1%:看板商品のメルツェン。マイルドな苦みでどんな料理にも合う。
  • Puntigamer Panther 5.2%:ホップが効いてよりしっかりとした飲み応えがあるタイプ。
  • Puntigamer WinterBier 6.0%:力強いホップを感じる琥珀色の冬季限定ビール。

Puntigamer Beer

出典:Wikimedia Commons(Author: Dining Car from Wien / CC BY-SA 2.0)

Zipfer(ツィプファー)

創業: 1858年
醸造所: Brauerei Zipf(オーバーエスターライヒ州、ツィプフ)
スタイル: ラガー(ウア・テュープ / メルツェン)
定番度: ★★

厳選された天然ホップのみを使用することに強いこだわりを持つ実力派ブランド。他の銘柄に比べて「キレ」と「心地よい苦味」が際立っており、スッキリとした喉越しはシュニッツェルなどの揚げ物料理との相性が抜群だ。シャープな味を好む方に特におすすめしたい。

ウア・テュープ(Urtyp)とは? ドイツ語で「原型」を意味する。伝統的な製法を守った、ブランドの原点と言えるプレミアム・ラガーを指す。

・ラインナップ

  • Zipfer Urtyp 5.4%:看板商品。キリッとした苦味とフルーティーな香りのバランスが絶妙だ。
  • Zipfer Märzen 5.0%:黄金色のメルツェン。公式サイトでは「7〜9度」で飲むのがベストと推奨されている。
  • Limetten Radler 2.0%:ライム果汁を合わせたラドラー。シャープな酸味でリフレッシュに最適。

Zipfer Beer

出典:Wikimedia Commons(Author: Koefbac / CC BY-SA 4.0)

Edelweiss(エーデルワイス)

創業: 1986年(ブランド誕生)
醸造所: Kaltenhausen(ハライン)
スタイル: ヴァイツェン
定番度: ★★

1986年に誕生したヴァイツェンブランドだが、ルーツである醸造所は1475年創業という非常に長い歴史を持つ。アルプスの爽やかさを閉じ込めた、フルーティーな白ビールが代名詞だ。
特徴は、バナナや洋梨を思わせるフルーティーな香りと苦味の少なさ。小麦を多く使っているため口当たりが非常にクリーミーで、シルキーな滑らかさを楽しめる。苦味が苦手な方に特におすすめだ。

ヴァイツェン(Weizen)とは? 原料の50%以上に小麦を使用し、酵母を濾過しないため白く濁っているのが特徴。まろやかなコクが楽しめる。

・ラインナップ

  • Edelweiss Hefetrüb 5.1%:定番商品。酵母由来の濁りがあり、バナナのような香りと深いコクが楽しめる。
  • Edelweiss Dunkel 5.3%:小麦ビール特有のフルーティーさに、ロースト麦芽の香ばしさが加わった濃厚な一杯。
  • Edelweiss Alkoholfrei:度数0.0%ながら、白ビール特有の香りと飲み応えを再現している。

Edelweiss Beer

出典:Wikimedia Commons(Author: FakirNL / CC BY-SA 4.0)

Wieselburger(ヴィーゼルブルガー)

創業: 1770年
醸造所: Brauerei Wieselburg(ニーダーエスターライヒ州)
スタイル: ラガー(メルツェン)
定番度: ★★

麦の旨みを凝縮した濃厚ラガー。定番の「Stammbräu(シュタムブロイ)」は、「スイングトップボトル」を採用しており、開ける時の「ポンッ!」という快音が心地よい。レトロな見た目で、お土産にも適している。
麦芽のボディがしっかりしており、後味にキャラメルのような香ばしい余韻が残るのが特徴だ。

・ラインナップ

  • Wieselburger Stammbräu 5.4%:看板商品。濃厚なコクでスパイシーな味わい。
  • Wieselburger Gold 5.0%:鮮やかな黄金色。麦芽とトーストの香りのバランスが良い定番品。
  • Schwarzbier 4.8%:コーヒーやチョコの香り、きめ細やかな泡の黒ビール。

Wieselburger Brewery

出典:Wikimedia Commons(Author: GT1976 / CC BY-SA 4.0)

Schwechater(シュヴェヒャーター)

創業: 1796年
醸造所: Brauerei Schwechat(シュヴェヒャート)
スタイル: ラガー(ウィーンラガー / メルツェン)
定番度: ★★

現代のラガーの先駆け「ウィーンラガー」を開発したことで知られる伝説的な醸造所だ。
味わいはホップの苦味が少ししっかりしており、ドライで爽快な後味が特徴。甘すぎず、何杯も飲めてしまう「飽きのこない味」として根強いファンが多い。ウィーン空港のすぐ近くに醸造所を構える。

・ラインナップ

  • Schwechater Bier 5.0%:ポピュラーな缶ビール。爽快な香りとホップの苦みが効いたメルツェン。
  • Schwechater Zwickl 5.4%:無濾過で酵母が残った濁りのある見た目。クリーミーでフレッシュな味わい。
  • Schwechater Wiener Lager 5.3%:琥珀色で麦芽のビスケットのような香ばしさが際立つ。

Schwechater Beer

出典:Wikimedia Commons(Author: FakirNL / CC BY-SA 3.0)

Trumer Pils(トゥルーマー・ピルス)

創業: 1601年
醸造所: Trumer Privatbrauerei(オーバートルム・アム・ゼー)
スタイル: ピルスナー
定番度:

「世界一のピルスナー」の呼び声高い、究極のキレと香りを誇る銘柄だ。数々の国際的なビール賞を受賞しているプレミアム・ピルスナー。伝統的な「開放発酵」にこだわる独立系醸造所で、細やかでクリーミーな泡と、透き通った黄金色が特徴だ。

・ラインナップ

  • Trumer Pils 4.9%:看板商品。最高級ホップを贅沢に使用。公式では7〜9度での飲用が推奨されている。
  • Trumer Hopfenspiel 2.9%:軽やかでフルーティーな低アルコールピルスナー。

Trumer Pils

出典:Wikimedia Commons(Author: Latterdaystan / CC BY-SA 4.0)

Bevog(ベヴォグ)

創業: 2013年
醸造所: Brauhaus Bevog(シュタイアーマルク州、バート・ラドカースブルク)
スタイル: IPA、ペールエール等
定番度:

伝統の国に現れた、気鋭のクラフトビールメーカーだ。2013年に創業。創業者はスロベニア人だが、当時の自国の法律が厳しかったため、国境を越えたすぐ先のオーストリアに醸造所を建てた背景を持つ。
特徴は自由な発想。ホップを大量に使った香り高いIPAが多く、缶のモンスターたちのイラストもインパクト抜群。お土産にも非常におすすめだ。

・ラインナップ

  • Tak 5.5%:看板商品のペールエール。トロピカルで柑橘系の爽やかな香りが特徴。
  • Kramah 6.5%:ホップのパンチが効いたIPA。ガツンとした苦味を楽しめる。
  • Deetz 4.8%:ゴールデンエール。ブドウやライムを感じるフルーティーで軽快な一杯。

どれがお土産におすすめ?

  • 迷ったらこれ!王道ラガー:Gösser(ゲッサー)
  • 食事と一緒にごくごく:Ottakringer(オッタクリンガー)
  • 見た目かっこいい映える銘柄:Bevog(ベヴォグ)

まとめ

オーストリアは伝統的に下面発酵(ラガー)が主流だが、近年はエーデルワイスのような伝統的な白ビールに加え、Bevogのような現代的な上面発酵(エール)を手がけるクラフトブルワリーも注目を集めている。

日本では知名度が高くない銘柄も多いが、どのビールもオーストリア国民の生活に深く根付いている。現地で実際に味わってみれば、人々がいかにビールを愛しているかが肌で感じられるはずだ。お気に入りの一杯を見つけて、ぜひ現地の空気と共に楽しんでみてほしい。

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