メキシコビールおすすめ9選|定番コロナから有名銘柄・ローカルクラフトまで

メキシコのビール文化 テオティワカンのピラミッドとカンクンのビーチを背景にビールグラスが並ぶ 世界のお酒
スポンサーリンク

メキシコビールはコロナ以外に何がある?

メキシコビールといえば、思い浮かぶのはコロナ。でも、「他にどんな銘柄があるの?」と聞かれると分からない人が多いのではないでしょうか。

実はメキシコは、世界でも消費量が上位のビール大国。軽くて爽やかなラガーから、コクのある濃色ビールまで、土地ごとに「定番」が分かれています。お酒好きなら、旅先で土地ごとのビールを飲み比べると、楽しさがぐっと増します。

この記事では、現地でよく出会うメキシコビールの定番ブランドを、味の特徴やスタイル(種類)とあわせて紹介します。コロナの「次の一杯」を選ぶ参考にしてください。

この記事でわかること

  • メキシコを代表する主要ビールの特徴
  • コロナ・モデロ・テカテ・パシフィコ・ソルなど銘柄の違い
  • ライムと塩を使った現地スタイルの飲み方
  • ミチェラーダなどメキシコ流ビールカクテルの楽しみ方

メキシコビールの基礎知識

ビール大国としての歴史

メキシコのビール文化は、19世紀後半にドイツ・オーストリアからの移民醸造家が持ち込んだラガーの技術に端を発します。1865年にトルカで創業した「コンパニーア・セルベセラ・トルカ・イ・メヒコ」(現ビクトリアの源流)はメキシコ最古の醸造所とされ、1900年代にはソル、1925年にはコロナが誕生しました。現在、メキシコは世界有数のビール輸出国でもあります。

メキシコのビール産業は大きくグルーポ・モデロ(ABインベブ傘下)クアウテモック・モクテスマ(ハイネケン傘下)の2大グループが市場を二分する構図です。コロナ・モデロ・パシフィコ・ビクトリア・ネグラ・モデロはグルーポ・モデロ、テカテ・ソル・ドス・エキス・スペリオール・ボヘミアはクアウテモック・モクテスマ傘下です。

スタイル特徴代表銘柄
メキシカン・ラガー軽くてすっきり、苦み控えめコロナ・エキストラ、テカテ
ピルスナースタイル・ラガークリスプでやや麦芽感ありモデロ・エスペシアル、パシフィコ
ライト・ピルスナー極めて軽く飲みやすいソル
ミュンヘン・デュンケル濃色、チョコレート・キャラメル感ネグラ・モデロ
ウィーン・スタイル・アンバーラガー琥珀色、モルト感が豊かビクトリア

メキシコビールの飲み方の基本

メキシコで瓶ビールを注文すると、ライムや塩が添えられて出てくることがよくあります。瓶口にライムを搾り入れ、飲み口に塩を軽くつけて飲むのが定番スタイルのひとつ。コロナだけでなくテカテ・ソルでも好まれる飲み方です。ライムの酸味が苦みを和らげ、塩がのど越しを引き締めるため、特に暑い気候の屋外では抜群にうまい飲み方です。

メキシコのおすすめビール9選

1. コロナ(Corona)

スタイルアルコール度数醸造所創業年定番度
メキシカン・ペール・ラガー4.6%Cervecería Modelo(グルーポ・モデロ社)1925年★★★
コロナ・エキストラの瓶(ライム添え)
Photo by Kimjon12 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons

1925年にメキシコシティのCervecería Modeloで誕生した、世界で最も売れているメキシコビール。現在は180カ国以上に輸出され、メキシコビールの代名詞ともいえる存在です。

クセのない、すっきり軽やかな飲み口が身上のライトなラガー。苦みも甘みもごく控えめで、よく冷やしてゴクゴク飲む爽快さが世界中で愛される理由です。クリアな瓶越しに見える黄金色も印象的で、ビーチリゾートの砂浜や太陽の下での一杯にぴったり。瓶口にライムを搾ればさらに爽やかさが増し、現地でも定番のスタイルです。

2. モデロ(Modelo)

コロナと同じグルーポ・モデロを代表するブランド。淡色ラガーの「エスペシアル」と、黒ビールの「ネグラ・モデロ」という、味わいの異なる2つの定番があります。定番度:★★★

モデロ・エスペシアル(Modelo Especial)

スタイルアルコール度数醸造所創業年
メキシカン・ピルスナースタイル・ラガー4.4%Cervecería Modelo(グルーポ・モデロ社)1925年
モデロ・エスペシアルのビール瓶
Photo by Kjetil2006 / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons

コロナと同じグルーポ・モデロが誇る主力銘柄。2023年5月には米国の小売売上高でバドライトを抜いてトップに立った実力派で、メキシコ系コミュニティを中心にアメリカでも絶大な人気を誇ります。

柑橘系の華やかな香りと軽やかなほろ苦さで飲み飽きない。コロナよりもボディがしっかりしており、タコスやグリル料理との相性がばっちりです。

ネグラ・モデロ(Modelo Negra)

スタイルアルコール度数醸造所創業年
ミュンヘン・デュンケル・スタイル・ラガー5.4%Cervecería Modelo(グルーポ・モデロ社)1926年
ネグラ・モデロのグラス
Photo by Kjetil2006 / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons

1926年にドラフトビールとして誕生した、グルーポ・モデロの黒ビール。ミュンヘン・デュンケルスタイルをメキシコ流にアレンジしており、「メキシコで一番うまい黒ビール」と地元ファンに称される存在です。

チョコレート・キャラメル・ロースト麦芽の複雑な香りが広がり、軽やかな甘みと穏やかな苦みのバランスが秀逸。重くなりすぎないボディで、暗褐色の見た目に反して飲みやすい仕上がりです。「いつもラガーばかりで変化が欲しい」という方に特におすすめの一本。肉料理やモレ(チョコレートソース系の伝統料理)との相性も抜群です。

3. テカテ(Tecate Original)

スタイルアルコール度数醸造所創業年定番度
メキシカン・ラガー4.5%Cervecería Tecate(クアウテモック・モクテスマ社/ハイネケン傘下)1944年★★★
テカテのビール瓶
Photo by Adrián Cerón / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons

バハ・カリフォルニア州テカテ市生まれの地ビールが、今やメキシコ全土で愛されるブランドに成長。1944年にアルベルト・アルドレテが創業し、1954年にクアウテモック社が買収。1947年にはアジア・米国への輸出を開始した歴史ある銘柄です。

軽い穀物感と控えめな甘みのすっきりとした飲み口が特徴。現地では缶のふちに塩とライムをつけてそのまま飲む「テカテ式」が定番スタイルで、特にスポーツ観戦やBBQの場面で人気があります。ティファナやエンセナダなど北部バハ・カリフォルニアを旅する際はぜひ本場のテカテを。

4. ソル(Sol)

スタイルアルコール度数醸造所創業年定番度
ライト・ピルスナー4.5%Cervecería Moctezuma(クアウテモック・モクテスマ社/ハイネケン傘下)1899年★★
ソルビール(筆者撮影)
ビーチで飲んだソル(筆者撮影)

1899年にベラクルス州オリサバで誕生した、メキシコで最も歴史のある銘柄のひとつ。「Sol(太陽)」という名が示す通り、カリブ海岸やカンクンのリゾートホテルで定番の一杯として親しまれています。

私は現地のビーチサイドにあるお店で、簡素な椅子とテーブルに腰掛け、海を眺めながらタコスと一緒に飲んだのですが、「雰囲気も味わいも最高」でした。

コーン由来のやさしい甘みと苦みの少ない口当たりが、タコスと相性ばっちり。現地のカラッとした気候や陽気な雰囲気にこの上なくマッチする銘柄で、ゆったりグビグビ飲めてしまいます。

5. パシフィコ(Pacífico)

スタイルアルコール度数醸造所創業年定番度
メキシカン・ピルスナー4.4%Cervecería del Pacífico(グルーポ・モデロ/ABインベブ傘下)1900年★★
パシフィコ・クララの瓶(筆者撮影)
レストランで出てきたパシフィコ・クララ(筆者撮影)

1900年にシナロア州マサトランでドイツ人移民3名が創業した「セルベセリア・デル・パシフィコ」を源流とする銘柄。太平洋に面した港湾都市マサトランで生まれた通り、太平洋岸リゾートのアイコン的存在として知られています。1954年にグルーポ・モデロが買収し、現在はABインベブ傘下。

後味がきれいで爽快なピルスナー。地元の新鮮な魚介料理、セビーチェやシュリンプタコスと一緒に、現地の空気の中で楽しんでほしい一杯です。

6. ビクトリア(Victoria)

スタイルアルコール度数醸造所創業年定番度
ウィーン・スタイル・アンバーラガー4.0%Compañía Cervecera Toluca y México(グルーポ・モデロ傘下)1865年(メキシコ最古の醸造所)★★
ビクトリアビールの瓶
Photo by Kjetil2006 / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons

1865年にメキシコ州トルカでアグスティン・マレンダスが創業した「コンパニーア・セルベセラ・トルカ・イ・メヒコ」を源流に持つ、メキシコ最古の醸造所が生んだブランド。1935年にグルーポ・モデロが買収し、現在もその伝統が受け継がれています。

カラメルの甘みとほのかな苦みでバランスが良い。琥珀色の見た目で、モルト感あふれる味わい。アルコール度数は4.0%と低めで飲みやすい。地元の人に深く愛される銘柄です。

7. ドス・エキス(Dos Equis)

スタイルアルコール度数醸造所創業年定番度
メキシカン・ペール・ラガー4.2%Cervecería Moctezuma(クアウテモック・モクテスマ社/ハイネケン傘下)1984年(ブランド起源は1897年)★★
ドス・エキスとタコス(筆者撮影)
タコスやスパゲティと一緒に楽しんだドス・エキス(筆者撮影)

写真のグリーンボトルが、爽快なドス・エキス・ラガー・エスペシアル。1984年に主に米国市場向けに生まれたペールラガーです。ブランドの起源は古く、1897年にドイツ人醸造家ヴィルヘルム・ハッセが「Siglo XX(20世紀)」を創醸したのが始まりで、その流れは現在の琥珀色「ドス・エキス・アンバー」に受け継がれています。「XX」は世紀の変わり目への敬意を表す名で、「世界で最も面白い男(The Most Interesting Man in the World)」CMで世界的な認知を獲得した銘柄です。

すっきりした麦の甘みと、ほんのりとした苦みが爽やかで、とても飲みやすい味わいです。タコスなどのメキシコ料理はもちろん、いろいろな料理にも寄り添ってくれます。どこか親しみやすい雰囲気で、ローカルな気分に浸れる銘柄です。

8. スペリオール(Superior Rubia)

スタイルアルコール度数醸造所創業年定番度
メキシカン・ラガー(ルビア=金色)4.5%Cervecería Cuauhtémoc Moctezuma(ハイネケン傘下)1896年(ベラクルス州オリサバ)
スペリオール・ルビアの瓶(筆者撮影)
ビーチのテーブルに置いたスペリオール・ルビア(筆者撮影)

1896年にベラクルス州オリサバで生まれた、120年以上の歴史を持つラガー。「ラ・ルビア(金髪美人)」の愛称で親しまれ、メキシコ湾岸〜中部地方では今も根強い人気を誇る”地元の定番”です。観光ガイドには載りにくいぶん、現地のビーチや食堂で出会えると「通っぽい」一本。

こちらもクセが少なくゴクゴク飲めるので、暑いビーチで新鮮な魚介をつまみながらの一杯にぴったり。「少しローカルなビールを試してみたい!」という旅行者にも、ぜひ現地の空気の中で楽しんでほしい銘柄です。

9. ボヘミア(Bohemia)

スタイルアルコール度数醸造所創業年定番度
ウィンナラガー(オブスクラ=濃色)4.9%Cervecería Cuauhtémoc Moctezuma(ハイネケン傘下)1905年
ボヘミア・オブスクラの瓶(筆者撮影)
手に取ったボヘミア・オブスクラ(筆者撮影)

1905年誕生、メキシコのプレミアムビールの代表格とされる一本。定番の金色ラガー(クラシカ)に加え、写真の濃色版「オブスクラ」はウィンナラガースタイルで、カラメルやローストした麦芽の香ばしさが楽しめます。「いつものメキシカンラガーから一歩踏み込みたい」人にうってつけ。

赤褐色で、黒ビールらしい香ばしいコクとビターな風味。見た目ほど重くないのでスイスイ飲めます。肉のグリルやチーズがぴったりな印象で、夜にじっくり味わいたい一杯です。

メキシコのクラフトビールも見逃せない

大手の定番ラガーが主役のメキシコですが、2000年代以降はクラフトビール(cerveza artesanal)のシーンも急成長しました。大都市のバーや専門店では、個性的なローカル醸造所の一杯に出会えます。「大手とはひと味違うビールを試したい」という旅行者にこそおすすめです。

  • Cucapá(クカパ/バハ・カリフォルニア州メヒカリ):2003年に登場したメキシコ・クラフトの草分け的存在。看板の「Chupacabras(チュパカブラス)」は、柑橘感のあるペールエール。
  • Cervecería Minerva(ミネルバ/グアダラハラ):2004年創業の代表的ブルワリー。スタウトなど、本格的なスタイルが揃います。
  • Insurgente(インスルヘンテ/ティファナ):ホップの苦味が魅力のIPA「La Lupulosa(ラ・ルプロサ)」は柑橘の華やかな香り。
  • Cervecería de Colima(コリマ):軽やかで飲みやすいラガー「Colimita(コリミータ)」が全国区の人気に。

メキシコシティ・グアダラハラ・ティファナなどのビアバーやリカーショップ、大きめのスーパーで見かけたら、ぜひ味わってみてください。

現地でのビールの楽しみ方

ライムと塩——メキシコ流の基本スタイル

メキシコでビールを注文すると、ライムや塩が添えられて出てくることもよくあります。瓶のふちに塩を軽くつけ、ライムを搾り入れてそのまま飲むスタイルは、暑い気候の中で飲む爽やかさを最大化する生活の知恵。特にテカテやコロナはこのスタイルとの相性が抜群です。ライムの酸味が苦みを和らげ、塩がのど越しを引き締めます。

現地でビールを楽しむための基礎知識

  • 飲酒年齢:メキシコの法定飲酒年齢は18歳以上。観光地のバー・レストランでは年齢確認を求められることがあるため、パスポートを携帯しておくと安心
  • 場所別の楽しみ方:バーや「カンティナ(cantina)」と呼ばれるローカルな居酒屋、ビーチバー、路面店のタコス屋(タケリア)や大衆食堂(フォンダ)など、お店の中ならいろいろな場所でビールを楽しめます。※メキシコでは路上や公園など公共の場での飲酒は法律で禁止されています(罰金の対象)。歩き飲みや路上の屋台での飲酒は避けましょう
  • 価格の目安:観光地のビーチバーで1本50〜100ペソ(約300〜600円)、地元の雑貨店(ティエンダ)では20〜40ペソ(約120〜240円)程度(※価格・円換算は2026年時点の目安)
  • 注文フレーズ:「Una cerveza, por favor.(ビールをひとつください)」「¡Salud!(サルー!)」で乾杯

ミチェラーダ(Michelada)——メキシコのビールカクテル

ミチェラーダは、メキシコを代表するビールカクテル。氷を入れたグラスのふちに塩またはチリパウダーをまぶし、ライム果汁・タバスコ・ウスターソース・クラマト(トマトクラムジュース)などを合わせた上にラガービールを注ぐスタイルです。スパイシーでさっぱりとした味わいで、二日酔いの朝に飲む「迎え酒」としても親しまれています。

シンプルなバージョン(ライムと塩のみ)から、クラマト入りの複雑なバージョンまで店によってレシピはさまざま。カンクン・メキシコシティ・グアダラハラなど、どの都市でもバーやレストランのメニューに並んでいます。「Michelada, por favor(ミチェラーダをください)」と一言言えばすぐに注文できます。

メキシコビールに合う料理

メキシコビールと現地料理の、おすすめの組み合わせです。

  • コロナ・エキストラ/ソル:セビーチェ、シュリンプタコス、フィッシュタコス——海鮮との相性が抜群
  • モデロ・エスペシアル:カルネ・アサダ(牛肉の炭火焼き)、チキンタコス
  • テカテ:チョリソー入りタコス、エンチラーダ
  • ネグラ・モデロ:モレ・ポブラーノ(チョコレートソースの鶏料理)、バーベキュー系の肉料理
  • パシフィコ:タコス・デ・マリスコス(魚介タコス)、ガンバス(海老の塩焼き)
  • スペリオール:フィッシュフライ、揚げ物、ビーチの軽食
  • ボヘミア(オブスクラ):グリルした肉、モレ・ポブラーノ、チーズ
メキシコのセビーチェ(筆者撮影)
旅行中に食べたセビーチェ。これとドライなビールをごくごく飲むのが最高の相性だった(筆者撮影)

まとめ|メキシコ旅行でビールをもっと楽しもう

メキシコのビールは、コロナやソルに代表される爽快なラガーから、ネグラ・モデロやビクトリアのような個性豊かな濃色ビールまで、実に幅広い顔を持っています。ライムと塩でぐいっと飲むテカテ式、ビーチでソルをぷしゅっと開ける解放感、メキシコシティのカンティナでモデロ・エスペシアルを傾ける夜——旅先のシーンに合わせて銘柄を選んでみるのが、メキシコビール旅の醍醐味です。

タイトルとURLをコピーしました