はじめに|ニュージーランドではどんなビールが飲まれている?
A. NZではクリーンなラガーが主流ですが、世界に先駆けてクラフトビール革命が起きた国でもあります。個性豊かなエールやIPA、サワービールまで驚くほど充実しており、特に高品質な「NZ産ホップ」の香りを活かしたビールは世界中のビールファンを魅了しています。
ニュージーランドは人口約500万人ほどの国ながら、約200近くの醸造所が稼働するビール大国です。1970〜80年代までは大手2社(Lion・DB Breweries)による寡占状態でしたが、1990年代の規制緩和をきっかけにマイクロブルワリーが急増。現在では、世界基準のクラフトビールが各地のパブで日常的に楽しまれています。
NZのビール市場は現在も Lion(キリン傘下) と DB Breweries(ハイネケン傘下) の2社が販売量の約8割以上を占めています。
Lion傘下: Steinlager・Speight’s・Emerson’s・Panhead・Mac’s
DB傘下: Tui・Monteith’s・Tuatara
その一方で、Garage Projectのような独立系ブルワリーや、新たな体制で復活を遂げたEpic Brewingといった実力派ブランドが、既存の枠にとらわれない革新的なビールを次々と発表しています。本記事では、これら大手・独立系を網羅した、NZで絶対に飲むべきビール9選を紹介します。
ニュージーランドのおすすめビール9選
1. Steinlager(スタインラガー)
| スタイル | アルコール度数 | 醸造所 | 誕生 |
|---|---|---|---|
| ラガー | 5% | Lion(キリン傘下)/東オークランド | 1958年 |
| 定番度 | ★★★ | ||

NZのパブで「とりあえず一杯」に迷ったらこれ。クセがなく、モルトとホップのバランスが取れたクリーンなラガーで、ゴクゴク飲めるタイプ。苦みは控えめで、揚げ物やフィッシュ&チップスとも相性抜群。いわば「NZ版キリン一番搾り」的な立ち位置で、ビールに詳しくなくても安心して頼める一本です。
緑のボトルに金のロゴというシンプルな見た目も旅行者の記憶に残りやすい。NZを象徴するビールとして、現地でしか味わえない雰囲気ごと楽しんでほしい定番中の定番です。
2. Speight’s(スパイツ)
| スタイル | アルコール度数 | 醸造所 | 創業 |
|---|---|---|---|
| NZドラフト(ラガー製法) | 4% | Speight’s Brewery(Lion傘下)/ダニーデン | 1876年 |
| 定番度 | ★★★ | ||

南島の地元民に「The Pride of the South(南島の誇り)」と呼ばれる愛され銘柄。ほんのり琥珀色でマイルドなボディ、かすかな甘みが特徴の飲みやすいビールです。度数4%と軽めで、何杯飲んでも飽きない。ダニーデンのパブで見かけたら、地元の人と同じものを飲む感覚でぜひ頼んでみてください。
ダニーデン観光中なら、市内の醸造所でできたてを飲むのが最高の楽しみ方。同じ街のEmerson’sと飲み比べると、大手定番とクラフトの違いが面白いほどわかります。
3. Tui(トゥイ)
| スタイル | アルコール度数 | 醸造所 | 創業 |
|---|---|---|---|
| ペールラガー(EIPA表記) | 4% | DB Breweries(ハイネケン傘下)/マンガタイノカ | 1889年 |
| 定番度 | ★★★ | ||

NZ固有の鳥「トゥイ(Tūī)」が描かれたラベルが目印。度数4%でスッキリ軽い飲み口のペールラガーで、クセがなく誰でも飲みやすい。名前に「Pale Ale」とありますが、実際はさらりとしたラガー寄りのスタイルなので、苦みが苦手な人にも向いています。
NZ国内で広く飲まれているメジャー銘柄なので、どこのパブでも大体置いてある安心感があります。トゥイの絵が入ったパッケージがかわいく、瓶をお土産として持って帰る旅行者も多い一本です。
4. Monteith’s(モンテイス)
| スタイル | アルコール度数 | 醸造所 | ブランド誕生 |
|---|---|---|---|
| エール(複数ラインナップ) | 4〜5%(製品により異なる) | DB Breweries(ハイネケン傘下)/グレイマウス | 1990年(※1868年のPhoenix Breweryを前身とする) |
| 定番度 | ★★ | ||

南島西海岸・グレイマウスのビール。Original Ale・Golden Lager・Black Beerなどラインナップが豊富で、気分や好みで選べるのが嬉しいところ。看板のOriginal Aleはモルトのコクがしっかりあって飲みごたえがあり、ビール好きには特におすすめ。
トランツアルパイン鉄道でクライストチャーチからグレイマウスへ向かう旅行者にとっては、「現地のビールを飲む」体験としてぜひ押さえておきたい銘柄です。グレイマウスの醸造所にタップルームがあり、できたてを飲みながら西海岸の空気を味わえます。
5. Mac’s(マックス)
| スタイル | アルコール度数 | 醸造所 | 創業 |
|---|---|---|---|
| ピルスナー | 5% | Mac’s Brewing(Lion傘下)/ネルソン | 1981年 |
| 定番度 | ★★ | ||
ネルソンはNZ屈指のホップ産地。そのホップの産地で作られたHop Rocker Pilsnerは、フレッシュなホップの香りとクリーンな苦みが持ち味のピルスナーです。度数5%でキレよく飲めて、後味がすっきりしているのが特徴。「ビールはホップの香りで選ぶ」という人にはまず外れない一本です。
NZ各地に「Mac’s Bar」を展開しているので旅行中に見つけやすく、気軽に立ち寄れます。ラインナップも豊富なので、その日の気分でいろいろ試してみるのも楽しいです。
6. Emerson’s(エマーソンズ)
| スタイル | アルコール度数 | 醸造所 | 創業 |
|---|---|---|---|
| NZピルスナー | 4.9% | Emerson’s Brewery(Lion傘下)/ダニーデン | 1992年 |
| 定番度 | ★★ | ||
ダニーデン発のクラフト系ピルスナー。ネルソン産リワカホップ由来のグレープフルーツを思わせる柑橘系の香りが前面に出ていて、口に含むと爽やかな風味が広がります。度数4.9%でボディは軽め。「クラフトビールってなんか苦そう…」と思っている人にも試してほしい、飲みやすいクラフトです。
ダニーデン市内にタップルームがあり、できたてを飲める環境が整っています。同じ街のSpeight’sと飲み比べてみると、大衆定番とクラフトの違いが体感できておすすめです。
7. Panhead(パンヘッド)
| スタイル | アルコール度数 | 醸造所 | 創業 |
|---|---|---|---|
| アメリカンペールエール | 5.7% | Panhead Custom Ales(Lion傘下)/アッパーハット(ウェリントン近郊) | 2013年 |
| 定番度 | ★★ | ||
バイクやホットロッド文化からインスパイアされたかっこいいボトルデザインが目を引く、ウェリントンのクラフトビールブランド。看板のSupercharger APAは、パイナップルやマンゴーを思わせるトロピカルなホップの香りがドバッと広がるアメリカンペールエール。度数5.7%でしっかりとした飲みごたえがあり、香りで飲むビールが好きな人にはドンピシャです。
「クラフトビールを試したいけど何を頼めばいいかわからない」というときにウェリントンのバーで頼むと、まず間違いない定番クラフトです。ラベルのデザインもおしゃれで、飲む前からテンションが上がります。
8. Garage Project(ガレージプロジェクト)
| スタイル | アルコール度数 | 醸造所 | 創業 |
|---|---|---|---|
| 多様(IPA・サワー・スタウト等) | 製品により異なる | Garage Project(独立系)/ウェリントン | 2011年 |
| 定番度 | ★ | ||
ウェリントンにある、NZクラフトビールシーンのど真ん中にいるブルワリー。IPA・サワー・スタウトなど300種類以上のビールを醸造しており、行くたびに違うビールに出会える面白さがあります。「これが定番」というより「今日のおすすめは?」と聞きながら選ぶのが正しい楽しみ方です。
人気のPernicious Weed(IPA)はNZ産ホップ全開のフルーティな苦み、Aro Noir(スタウト)はコーヒーとチョコレートを感じる深みのある味わい。ウェリントン滞在中にタップルームへ行き、知らないビールを試してみる体験はクラフトビール好きには最高の思い出になるはずです。
9. Epic(エピック)
| スタイル | アルコール度数 | 醸造所 | 創業 |
|---|---|---|---|
| アメリカンスタイルIPA | 6.66% | Epic Brewing Company(独立系)/オークランド | 2006年 |
| 定番度 | ★ | ||
オークランド発、度数6.66%というインパクトのある数字も話題のアメリカンスタイルIPA。グレープフルーツやパッションフルーツを思わせるホップの香りが強烈で、苦みもしっかり効いています。「ガツンとくるビールが飲みたい」「ホップが命」という人にとっては理想的な一本です。
ライトな飲み口ではないので、まず他のNZビールを飲んでから「もっと個性的なものを」と思ったタイミングで試すのがおすすめ。オークランドのクラフトバーやボトルショップで見かけることが多いです。
まとめ|ニュージーランドビールを楽しもう
ニュージーランドのビールは、Steinlager・Speight’sなどの定番ラガーから、Emerson’s・Mac’sのクラフト系ピルスナー、Panhead・Garage Projectの個性派エール、そしてEpic ArmageddonのパワフルなIPAまで、幅広いスタイルが揃っています。留学・ワーホリ・旅行でNZを訪れたら、それぞれの地域を代表するビールを探してみるのが楽しみのひとつです。
- スタインラガー(Steinlager):NZを代表する定番ビール。日本では一般的なスーパーなどで見かけることはまずなく、現地ならではのお土産として喜ばれます
- Tui:NZ固有の鳥トゥイを描いたパッケージがユニークで、お土産映えする一本
- Garage Project:アーティスティックなラベルデザインが揃い、クラフトビール好きへのプレゼントに最適
NZのクラフトビールシーンは世界的に見ても急成長中で、ネルソン・サウヴィニョンやモトゥエカといった固有ホップ品種は国際的なブルワリーも争って使用するほど高評価です。現地のボトルショップやスーパーでもクラフトビールが充実しており、自分へのご褒美や友人へのお土産探しにもぴったりです。
