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インドネシア料理のミーゴレンやナシゴレンによく使われる「ケチャップマニス」。名前はケチャップなのに見た目は真っ黒で、どんな味なのか、何に使うのか、私もよく分かりませんでした。
バリ島旅行で購入したことをきっかけに興味が湧き、本来の製法や使い方、市販品がない場合の代用方法を調べました。現地のスーパーでよく見かけたABCと、実際に作った代用品も比べます。
【基本】ケチャップマニスとは?どんな味?
ケチャップマニス(kecap manis)は、インドネシアで使われる甘く、とろみのある醤油です。日本で「ケチャップ」というとトマトケチャップを思い浮かべますが、ケチャップマニスはトマト味の調味料ではありません。
インドネシア貿易省の資料では、醤油にパームシュガーと水を合わせ、製品によって香辛料を加えると紹介されています。醤油の塩味とうま味に強い甘みが加わり、パームシュガー由来のコクと、とろりとした質感があるのが特徴です。
パームシュガーとは:ヤシ科の植物の樹液から作られる、東南アジアでよく使われる甘味料です。
「甘い醤油」と聞くと日本の甘口醤油にも近く思えますが、ケチャップマニスの方が甘みと粘度が強く、たれやソースに近い使い方もできます。
| 調味料 | 主な特徴 | 味・質感 |
|---|---|---|
| ケチャップマニス | 大豆由来の醤油にパームシュガーなどを合わせる | 甘みが強く、とろりとしている |
| 日本の濃口醤油 | 大豆と小麦、食塩を主原料に発酵・熟成させる | 塩味が中心で、さらりとしている |
| トマトケチャップ | トマトを主原料に砂糖や酢などを加える | 甘みと酸味がある |
【作り方】醤油にパームシュガーと水を加える
ケチャップマニスは、基本的に醤油へパームシュガーと水を加えて作ります。ナツメグやカルダモンなどの香辛料で風味を付けるものもあります。
ケチャップマニスには黒大豆を原料にした醤油も使われるなど、日本の濃口醤油とは風味が異なります。
現地と同じ醤油やパームシュガー、香辛料を揃えて市販品の味を完全に再現するのは少し難しいため、ケチャップマニスが手に入らない場合は、次に紹介する日本の濃口醤油と黒糖を使った代用方法が手軽です。
【代用】黒糖と醤油で簡単に作る
ケチャップマニスが近所のスーパーで見つからない場合は、日本の濃口醤油と黒糖で手軽に代用できます。現地の商品とまったく同じ味にはなりませんが、インドネシアらしい甘辛い味付けを楽しめる、おいしい代用品になりました。
今回は自宅にあった粉状の黒糖を使用しました。固形の黒糖を使う場合は、細かく砕いてから加えると溶けやすくなります。
材料
- 粉状の黒糖:約40g(大さじ4と1/2)
- 濃口醤油:30ml(大さじ2)
- 水:20ml(大さじ1+小さじ1)
代用品の作り方
- 小鍋に黒糖、醤油、水を入れます。
- 焦げないよう混ぜながら、弱火で加熱します。
- 黒糖が溶け、小さく泡立ってから2〜4分ほど加熱します。
- 少しとろみが付いたところで火を止め、15〜20分ほど冷まします。
冷めるととろみが出るため、煮詰めすぎないのがポイントです。

出来上がった代用品は、甘い醤油だれとしてそのまま料理に使えます。ABCとの違いは、次の比較で紹介します。
【比較】市販品と代用品を味比べ
バリ島で購入したABCと、先ほど作った黒糖と醤油の手作り代用品を比べました。
見た目ととろみを比べる

ABCは黒に近く、とろりとしています。手作り代用品は赤みのある茶色で、ABCよりさらっとしていました。
ひと舐めしてみる
そのまま少し舐めてみると、どちらも甘くてマイルドな醤油の味。見た目ほどの差はなく、予想以上に近い味でした。
目玉焼きにかけてみる


黄身と合わせると、違いがはっきりしました。ABCは甘さが前に出て、手作り代用品は醤油の風味と塩気が強め。味の違いはありますが、どちらもそれぞれおいしかったです。
鶏もも肉を焼いて絡めてみる
インドネシアには、ケチャップマニスで鶏肉を甘辛く味付けする「アヤムケチャップ」があります。今回はもっと手軽に、胡椒を振って焼いた鶏もも肉に、それぞれ大さじ1のABCまたは手作り代用品と、水大さじ1を絡めました。

ABCは甘さが強く、バリ島で食べたサテの味に近い仕上がり。手作り代用品は醤油感が強く、この日飲んでいたハイボールに合うのは手作り代用品の方でした。
組み合わせ次第でどちらもおいしい
ABCと手作り代用品は味わいが異なりますが、どちらも料理においしく使えました。ABCのしっかりした甘さは、バリ島で食べたサテのピーナッツソースやご飯、付け合わせによく合い、Bintangビールとの相性も良かったです。現地で食べた味に近く感じたのはABCでした。
一方、手作り代用品は醤油の風味と塩気が強く、今回の鶏肉料理やハイボールによく合いました。市販品とは違う味ですが、家庭で楽しむ代用品としてこちらも十分ありだと感じました。

今回の旅行でサテが一番おいしかったShinta Warungでも、キッチン横の棚にABCが置かれていました。ABCの甘さが現地の味に近く感じたのも、少し納得です。
【使い方】ケチャップマニスは何に使える?
ケチャップマニスは、ミーゴレンやナシゴレンの味付けだけでなく、サテなどの焼き物、煮込み料理、炒め物にも使われます。Bango公式サイトでも、肉や魚の焼き物、煮込み料理など幅広いレシピが紹介されています。
まず試しやすいのは目玉焼き。醤油の代わりに少量かけるだけで、甘辛い味を楽しめます。鶏もも肉は胡椒を振って焼き、ケチャップマニスと少量の水を絡めれば、お酒に合う簡単なおつまみになります。
【購入】インドネシアで買ったABCとBango
バリ島のスーパーでは、メーカーや容量の違うケチャップマニスが何種類も並んでいました。私はABCとBangoを1本ずつ購入。どちらも持ち帰りやすい小さめのボトルです。
ABC Kecap Manis
ABC Kecap Manisは275mlを28,000ルピア(約250円)で購入しました。赤いラベルに大きくABCと書かれているので、売り場でも見つけやすいです。

Bango Kecap Manis
Bango Kecap Manisは189gを12,500ルピア(約110円)で購入しました。こちらはまだ開封していないため、今回の味比べには使っていません。

| 商品 | 容量 | 購入・表示価格 | 日本円の目安 |
|---|---|---|---|
| ABC Kecap Manis | 275ml | 28,000ルピア | 約250円 |
| Bango Kecap Manis | 189g | 12,500ルピア | 約110円 |
※2026年8月時点。日本円は1ルピア=約0.009円で概算。
日本でも買える?
2026年9月時点では、Amazonや楽天市場でABC Kecap Manisの600mlボトルを確認できました。現地で買った275mlより大きく、価格や送料は変わるため、購入時に確認してください。
まず少量だけ試したい人は、黒糖と醤油の代用品を作り、気に入ったら市販品を探す方法もあります。
【まとめ】
ケチャップマニスは、インドネシア料理の甘い味わいをつくっている調味料です。日本では馴染みがありませんが、これが1本あるだけで、ミーゴレンやナシゴレンのような現地らしい味付けを家庭でも楽しめます。
市販品が手に入らなくても、今回紹介した醤油と黒糖の代用品で十分おいしく使えました。興味のある方はぜひ試してみてください。
