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はじめに|オランダで有名なお酒は?
答え:最も日常的に飲まれているのは、ハイネケンを始めとするビール。他には、伝統酒のジュネヴァ(ジンの仲間)や、卵黄を使ったリキュールのアドヴォカートなどもあるが、やはり主役はビール。
オランダ旅行を控えている方の中には、現地でどんなお酒やビールが飲めるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
しかし「ハイネケン」以外の銘柄については、日本語での情報が意外と少なく、調べてもなかなか出てこない…というケースも。
この記事では、そんな方に向けて、オランダビールの定番銘柄からローカルクラフト銘柄まで、おすすめ9選を紹介します。お土産にぴったりの銘柄もピックアップしていますので、ぜひ参考にしてください。
- オランダの有名ビール銘柄(ハイネケンなど)
- オランダのクラフトビールや地ビールの魅力
- 旅行中に飲みたい&買いたいおすすめのビール
- お土産向きのビール
オランダビールの銘柄一覧
ブランド | 銘柄(日本語) | 定番度 | 特徴・補足 |
---|---|---|---|
Heineken | ハイネケン | ★★★ | オランダ発・世界190か国以上で販売。ライトで飲みやすい。 |
Amstel | アムステル | ★★☆ | ヨーロッパなどで広く流通する国際ブランドだが、日本での入手は難しい。 |
Grolsch | グロールシュ | ★★☆ | オランダ国内シェア3位。キレと苦味のある辛口系ラガー。 |
Hertog Jan | ヘルトグ・ヤン | ★☆☆ | 伝統とクラフト感を兼ね備えた人気ブランド。濃色ビールなども展開。 |
Brand | ブランド(ブラント) | ★☆☆ | 1871年創業の老舗。香ばしいモルト風味のダーク系ビールが人気。 |
Bavaria | ババリア | ★☆☆ | オランダの家族経営大手醸造所。ライトでドライなピルスナーや、ノンアルでも有名。 |
La Trappe | ラ・トラップ | ★☆☆ | オランダ唯一のトラピスト認証ビール。熟成感のある味わい。 |
Texels | テクセルス | ★☆☆ | テクセル島の地ビールブランド。ダーク・ヴァイツェン「Skuumkoppe」が国内外で人気。 |
Jopen | ヨーペン | ★☆☆ | 中世レシピを現代に再現したクラフトブランド。「Jopenkerk(教会醸造所)」も観光客に人気。 |
オランダビールのおすすめ銘柄9選
ここでは、オランダ国内外で人気の定番ビールから、クラフトビールまで、特徴ある銘柄を紹介。
①Heineken(ハイネケン)
会社名: Heineken N.V.
創業: 1864年
醸造所: ハイネケン醸造所(アムステルダム)
ビールタイプ: ラガー
オランダで最も有名なビールブランド。国内シェアは約40%を占め、世界190か国以上で販売されているグローバルブランドでもある。
世界的にも知名度が高く、日本のスーパーでも手軽に見かけるため、旅行者にとっては安心感がある銘柄。
そのぶんお土産としての特別感は薄めかもしれないが、現地の空気の中で飲むハイネケンはまた格別。
味わいは、苦味がしっかり効いたクラシックなラガータイプで、キリンラガーに近い印象。スッキリとしたのど越しながら、しっかりとした苦みが口に残り、まさにラガービールらしい飲みごたえ。揚げ物との相性は抜群で、春巻きと合わせて飲んだときも、脂っこさをすっと流してくれて非常に美味しかった。

②Amstel(アムステル)
会社名: Heineken N.V.
醸造所: Heineken N.V.(複数拠点で製造)
ビールタイプ: ラガー(ピルスナー系)
アムステルは1870年にアムステルダムで誕生した老舗ブランド。オランダではHeinekenに次ぐシェアを持つ老舗で、1968年頃にハイネケン社に買収され、Heineken N.V.のブランドの1つとなっている。世界60か国以上で展開。
かつてはオランダのビール輸出の約3分の1を占めていたという実力派。現在でも現地スーパーやバーでは定番の存在感。
主力の「Amstel Bier」はラガータイプで、ライトな飲み口ながらHeinekenよりもややコクがあり苦味は控えめとされる。オランダ国内に加え、特にギリシャやスペインなどでも幅広く飲まれている。

③Grolsch(グロールシュ)
会社名: Koninklijke Grolsch N.V.(ロイヤル・グロールシュ)
醸造所: Grolsch Brewery
ビールタイプ: ピルスナー(Pilsner)
オランダ東部・エンスヘデに本拠を置くグロールシュは、1615年創業の老舗ブランドで、400年以上の歴史を誇る。
国内ではHeineken、Amstelに次ぐシェアを持つ中堅ブランドで、2022年時点で小売シェアは約2.4%、飲食店での流通は9%前後とされ、一定の存在感がある。
主力の「Grolsch Premium Pilsner」は、ホップのしっかりした苦味とモルトのコクが調和したキレのある味わい。ハイネケンやアムステルよりもやや個性が強い。

④Hertog Jan(ヘルトグ・ヤン)
会社名: Hertog Jan Brouwerij(AB InBev傘下)
創業: 1915年
ビールタイプ: ラガー、ヴァイツェン、ボックビールなど
親会社は Corona や ヒューガルデン を展開する、世界最大級のビール企業 AB InBev。
ヴァイツェンやボックビールなど、多様なスタイルのビールを製造している。
伝統製法やクラフト志向の姿勢が保たれており、ビール通からも高い評価を受けている。
なかでも「Hertog Jan Grand Prestige」は、生産後に熟成が進む“瓶内熟成型”のビールとして知られ、重厚な味わいが楽しめる。

⑤Brand(ブラント)
会社名: Brand Bierbrouwerij(Heineken傘下)
創業: 1871年
ビールタイプ: ピルスナー、IPA、ヴァイツェン、ダブルボックなど
現在のBrand醸造所は1871年創業だが、1340年頃には醸造活動が行われはじめたとされ、オランダ最古級の歴史を誇る。現在はHeineken傘下にある。
モルトの香ばしさを活かしたクラシックなスタイルのビールを多く生産している。
「Weizen」や「Dubbelbock」など、オランダ国内でも人気の高い銘柄を多く展開。
南部を中心に根強い人気があり、旅行中にスーパーやビアバーで見かけることも多い。

⑥Bavaria(ババリア)
会社名: Royal Swinkels Family Brewers
創業: 1719年
醸造所: Swinkels Family Brewers(旧称:Bavaria Brewery)
タイプ: ラガー、ノンアルなど
ババリアは、300年以上の歴史を持つ家族経営の独立系ブルワリーで、オランダ南部のリエスハウト(Lieshout)を拠点とする。
代表銘柄のBavaria Pilsenerを中心に、ストロング系、ノンアルコール(0.0%)、フルーツビールなど幅広いスタイルを展開している。
中でもノンアルビール市場ではオランダ国内トップクラスの存在感を誇る。
オランダ国内では今も地元に根ざした老舗ブランドとして親しまれ、世界各国への輸出も盛んに行われている。

⑦ La Trappe(ラ・トラップ)
会社名: Brouwerij de Koningshoeven
創業: 1884年
所在地: Berkel-Enschot
ビールタイプ: ボックビール、ブロンド、ダブルなど
オランダ唯一の「トラピストビール」ブランド。
カトリックの修道会「トラピスト会」の修道院内で修道士の監督のもと醸造され、正式な「Authentic Trappist Product(ATP)」として認証されている。
伝統的な製法で醸造されており、とくにTripelやQuadrupelといった高アルコールで重厚なスタイルが人気を集めている。
深みのある甘みとアルコール感、重厚感で世界的にも高い評価を得ている。
「本物のトラピストビール」を体験したい人や、歴史ある醸造スタイルを味わいたい旅行者向け。
カトリック修道会の一派「トラピスト会」の修道院内で醸造されるビールのこと。
「Authentic Trappist Product(ATP)」という認証制度があり、修道士の監督のもと、修道院内で醸造され、収益が宗教活動や慈善活動に使われることが条件。
2025年現在、世界でわずか10数ヶ所しか認証を受けた修道院が存在せず、そのうちの1つがオランダの「ラ・トラップ」。

⑧ Texels(テクセルス)
会社名: Texelse Bierbrouwerij
創業: 1999年
所在地: テクセル島(オランダ北部)
ビールタイプ: Skuumkoppe(ダーク・ヴァイツェン)、IPA、ボックビールなど
テクセル島の自然と気候を活かして生まれた、オランダのクラフトビール界を代表する地ビールブランド。
特に代表作の「Skuumkoppe(スコームコッペ)」は、ダーク・ヴァイツェンスタイルで、バナナやキャラメルのような香りとクリーミーなまろやかさが魅力。
ラベルにはテクセル島の海岸をイメージした波模様が使われており、見た目もお土産向き。

⑨ Jopen(ヨーペン)
会社名: Jopen B.V.(Jopen Bier)
創業: 1994年
所在地: オランダ・ハールレム
ビールタイプ: IPA、ペールエール、ヴァイツェンなど
中世ハールレムの1407年のレシピを再現した「Jopen Koyt」をルーツに持つブリュワリー。
ブランド名「Jopen」は、かつてビールを運ぶ112リットルの大樽の名称に由来。
伝統と革新を融合させたクラフトビールを多数展開している。
看板施設の「Jopenkerk」は、教会をリノベしたおしゃれな醸造レストランで、観光スポットとしても人気。
カラフルで印象的なラベルデザインが目を引き、オランダ土産としても喜ばれる。

お土産におすすめのオランダビールはどれ?
せっかくオランダでビールを買うなら、「日本では手に入らない(オランダでしか売ってない)」or「味に個性がある」銘柄がおすすめ。
日本のビールに近く、クセが少ないタイプ:
- AMSTEL(アムステル):キレのあるラガー。軽く飲みやすく、ビールに詳しくない人にも贈りやすい。
特別感・オランダらしさ重視なら:
- La Trappe(ラ・トラップ):オランダ唯一のトラピストビール。熟成感あるTripelやQuadrupelは、お酒好きに最適
オランダのクラフトビール文化を感じたいなら:
- Jopen(ヨーペン):教会を改装した醸造所で造られるクラフトビール。パッケージの印象も強く、ビール好きへのお土産に最適
- Texels(テクセルス):オランダ北部・テクセル島のクラフトビール。「Skuumkoppe」はバナナやキャラメルの香りが特徴で、ラベルも可愛く土産映え◎
補足:
Heineken(ハイネケン)は日本でも簡単に入手できるため、特別感はやや薄め。
現地で飲むのはアリだが、お土産としてのインパクトは小さめ。
その他のノンアル・お酒など
オランダのノンアルコールビール
オランダはヨーロッパの中でもノンアルコールビールが非常に盛んな国で、スーパーやコンビニでも気軽に手に入る。
その代表格が、先のおすすめ銘柄でも紹介した「Bavaria(ババリア)」。
ババリアの0.0%ノンアルコールビールは、オランダ国内でも人気が高く、ランチや休憩中などにも飲まれるほど日常に浸透している。
レモンやグレープフルーツ風味など、種類も豊富。
そして、ババリアは日本への輸入も行われており、スーパーで手に入ることも多い。
オランダ旅行の前に、購入・試飲し、オランダビールの雰囲気を試しておくのも良いかもしれない。



原材料が、麦芽、ホップ、炭酸、香料で、余計なものがあまり入っていない感じがして、飲んでみるとちゃんとビール感があって普通に美味しい。
さすがにビール大好きな人の晩酌に、本格ビールの代わりが務まるか?というとそこまでではないが、お酒が飲めない時の代替としてはあり。
オランダはEU内でもノンアルビールの消費が高く、月1回以上飲む人が半数以上にのぼると言われていて、旅行者にとっても体験しやすいジャンル。
Bavaria以外にも、Heineken 0.0、Amstel 0.0といった銘柄も人気がある。
伝統酒のジュネヴァ(ジンの仲間)
ジュネヴァは大麦麦芽やライ麦などを原料にした、フルーティかつモルティな香りが特徴のオランダ発祥のスピリッツ。
ジンの原型とも呼ばれ、観光客にも人気。
チューリップ型のグラスにジュネヴァを注ぎ、手を使わずに頭ごとグラスに近づけて一口、その後にビールで流し込む、という、オランダならではの伝統的な飲み方もある。
卵黄を使ったリキュールのアドヴォカート
アドヴォカートは卵黄・砂糖・ブランデーをベースに作られる、オランダ伝統のリキュール。
とろりとした濃厚なカスタードクリームのような口当たりで、デザート感覚で楽しめるのが魅力。
アルコール度数は15〜20%程度とリキュールとしては控えめで、アイスクリームにかけたりして楽しまれることもある。
日本でも買えるオランダビール
HOLLANDIA(ホランディア)
オランダ生まれのラガービール。すっきりした爽快感と軽やかな味わいが特徴で、日本のスーパーや酒販店でも比較的手に入りやすいオランダ産ビールのひとつ。
ハイネケンと同じくライトで飲みやすく、苦味は控えめ。BBQや揚げ物のお供にぴったり。
実際に飲んでみると「クセがなくスッと飲める」印象。

オランダモルト39(セイコーマート)
北海道を中心に展開するコンビニ「セイコーマート」で販売されている、直輸入のオランダ産発泡酒。アルコール度数は4.6%で、軽めで飲みやすいのが特徴。手頃な価格で2018年の発売以来、累計4,000万本以上を販売した人気商品。
実際に飲んでみると、発泡酒にありがちな独特の後味が少なく、思った以上に”ビールらしい”味わい。普段は発泡酒を避けている私でも「これなら美味しい」と感じられるクオリティで、しかも価格も安くコスパはかなり優秀。
気になる人は通販でも購入できるので、北海道以外でも楽しめる。



オランダでの日本酒人気
近年、オランダでは寿司やラーメンなど日本食の人気が高まり、それに伴って日本酒の輸入量も増加している。
アムステルダムやロッテルダムでは日本酒イベントも行われ、バーやレストランで日本酒を見かけることもある。
まだ市場規模としては小さいものの、日本食ブームとともに確実に存在感を増している。
まとめ
オランダビールといえばハイネケンの印象が強いかもしれないが、実は他にも魅力的な地ビールやクラフトビールブランドが数多く存在する。
今回紹介したような銘柄は、それぞれに個性や物語があり、現地でしか味わえない特別感がある。
オランダ旅行の際には、ぜひいろいろなビールを飲み比べてみてほしい。
お土産にもぴったりの銘柄が揃っているので、旅の思い出として持ち帰るのもおすすめ。